Discordでは、ユーザーやBotに対して様々な権限を付与できます。
その中でも「サーバー全般の権限(General Server Permissions)」は、サーバー全体に影響を与える重要な権限です。
特に、Botを導入する場合やサーバー管理を行う場合には、これらの権限を理解していないと荒らしやトラブルの原因になることがあります。
この記事では、Discordのサーバー全般の権限について以下の観点で詳しく解説します。
- Bot権限として使用される名称
- その権限で何ができるのか
- 荒らされるリスクはあるのか
- 危険度(レベル1(軽微なイタズラ)〜5(サーバー崩壊))
Discordサーバーを安全に運営したい方は、ぜひ参考にしてください。
サーバー全般の権限とは?
サーバー全般の権限とは、チャンネル単位ではなくサーバー全体に影響する権限のことを指します。
例えば次のような操作が含まれます。
- チャンネルの作成や削除
- ロールの管理
- サーバー設定の変更
- Webhookの管理
これらの権限を誤って付与すると、サーバーの構造自体が破壊される可能性もあるため注意が必要です。
チャンネルを見る
Bot権限名
view_channel
この権限でできること
この権限を持つユーザーやBotは、サーバー内のチャンネルを閲覧できます。
具体的には以下の操作が可能になります。
- チャンネルの存在を確認できる
- メッセージの閲覧
- チャンネルの内容の読み取り
Botの場合は、この権限がないとメッセージの取得ができません。
荒らしリスク
基本的に大きなリスクはありません。
ただし、非公開チャンネルの閲覧が可能になるため、内部情報が見られる可能性があります。
危険レベル
レベル1(軽微)
チャンネルの管理
Bot権限名
manage_channels
この権限でできること
この権限を持つユーザーは、サーバー内のチャンネル構造を管理できます。
主な操作は次の通りです。
- チャンネルの作成
- チャンネルの削除
- チャンネル名変更
- カテゴリ変更
- 権限設定の変更
つまり、サーバーのチャンネル構造を自由に変更できる権限です。
荒らしリスク
比較的高いです。
この権限を悪用されると、以下のような荒らしが発生する可能性があります。
- チャンネルを全て削除
- スパムチャンネルの大量作成
- 権限設定の改ざん(ロールの管理ではなく、チャンネルごとの独自設定の権限設定)
危険レベル
レベル4(重大な被害)
ロールの管理
Bot権限名
manage_roles
この権限でできること
ロールの管理権限は、Discordサーバーの役職や権限構造を変更できる権限です。
具体的には以下が可能になります。
- ロールの作成
- ロールの削除
- ロールの編集
- ユーザーへのロール付与
ただし、自分より上位のロールは操作できないという制限があります。(ロールの設定は並び順が非常に重要で、上にあるものほど上位で、下に行けば行くほど下位になります。)

上図の場合、「管理者」ロールを保持している場合は、「管理者」ロールを除きすべてのロールの操作が可能です。
しかし、「副管理」のロールを保持している場合、「MEE6」「takuma’s bot」「JPN_大奈川_free 」「管理者」のロールを操作することはできません。(「副管理」のロールに管理者権限が付与されていたとしても、上位ロールの操作はできません。)
荒らしリスク
非常に高いです。
ロール管理権限があると、次のような荒らしが可能になります。
- ロール構造の破壊
- 全ユーザーへのロール付与
これにより、サーバーの権限構造が崩壊する可能性があります。
なお、ロールの管理権限を有していても、一部の強力な権限(例:チャンネルの管理や管理者権限等)は、自身が保持していない場合、操作することはできません。
危険レベル
レベル4(重大な被害)
エクスプレッションを作成
Bot権限名
create_expressions
この権限でできること
エクスプレッションとは、カスタム絵文字やスタンプのことを指します。
この権限があると以下が可能です。
- 絵文字の追加
- スタンプの追加
荒らしリスク
軽度のリスクがあります。
例えば次のような行為が可能になります。
- 不適切な画像のアップロード
- 絵文字枠の埋め尽くし
危険レベル
レベル2(軽度の被害)
絵文字の管理
Bot権限名
manage_expressions
この権限でできること
エクスプレッション管理権限では、既存の絵文字やスタンプを管理できます。
主な操作は以下です。
- 絵文字削除
- 絵文字編集
- スタンプ削除
荒らしリスク
軽度です。次のような荒らしが可能になります。
- 絵文字の全削除
- 不適切な絵文字の追加
危険レベル
レベル2(軽度)
監査ログを表示
Bot権限名
view_audit_log
この権限でできること
監査ログとは、サーバーで行われた管理操作の履歴です。
この権限があると以下が確認できます。
- 誰がチャンネルを削除したか
- 誰がユーザーをキックしたか
- 誰がロールを変更したか
つまり、管理履歴を確認するための権限です。
荒らしリスク
ほぼありません。
ただし、サーバー内部の管理情報を閲覧できるため、完全な公開情報ではありません。
危険レベル
レベル1(軽微)
ウェブフックの管理
Bot権限名
manage_webhooks
この権限でできること
Webhookとは、外部サービスからDiscordへメッセージを送る仕組みです。
この権限があると以下の操作が可能です。
- Webhook作成
- Webhook編集
- Webhook削除
荒らしリスク
中程度のリスクがあります。悪用されると以下のような問題が起きます。
- Botを装ったメッセージ投稿
- スパムメッセージの大量投稿
- 管理者なりすまし
危険レベル
レベル3(中程度)
サーバー管理
Bot権限名
manage_guild
この権限でできること
この権限では、サーバーの基本設定を変更できます。
例えば次のような設定です。
- サーバー名変更
- サーバー地域変更
- コミュニティ設定変更
- 検証レベル変更
荒らしリスク
中程度のリスクがあります。以下のような被害が想定されます。
- サーバー名の改ざん
- コミュニティ設定の破壊
- 検証レベルの変更
危険レベル
レベル3(中程度)
まとめ
Discordのサーバー全般の権限は、サーバー運営において非常に重要な要素です。
特に次の3つの権限は、悪用されると大きな被害が発生する可能性があります。
- チャンネルの管理(manage_channels)
- ロールの管理(manage_roles)
- サーバー管理(manage_guild)
Botを導入する際や、ユーザーに権限を付与する際には、必要最小限の権限だけを付与することが安全なサーバー運営の基本です。
Discordの権限設定を正しく理解し、安全なコミュニティ運営を心がけましょう。
ご紹介
筆者はDiscordの運営をより良いものにするためのBotを無料公開しています。よければご自身が管理されているサーバーや、参加しているサーバーの管理者に問い合わせて導入してみてはいかがでしょうか。
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よくある質問(FAQ)
- QDiscordの権限はBotにも適用されますか?
- A
はい、Discordの権限はユーザーだけでなくBotにも適用されます。
Botが実行できる操作は、付与されているロールの権限によって決まります。
例えば、Botに「チャンネルの管理(manage_channels)」権限が付与されていない場合、チャンネルの作成や削除を行うことはできません。
そのため、Botを導入する際は必要最低限の権限のみ付与することが重要です。
- Q「ロールの管理」があれば管理者ロールも付与できますか?
- A
基本的にはできません。
Discordではロール階層(ロールの上下関係)という仕組みがあり、次のルールが存在します。
- 自分を含む、より上位のロールは編集できない
- 自分を含む、自分より上位のロールは付与できない
- サーバーを壊滅させる権限(チャンネルの管理や管理者権限等)は、自身が保持していない限り付与できない
そのため、Botやユーザーが管理者ロールを持っていない場合、管理者権限を自分に付与することはできません。
ただし、同等または下位のロールは操作できるため、悪用されるとサーバー運営に影響が出る可能性があります。
- QBotに管理者(administrator)権限を付けても大丈夫ですか?
- A
基本的にはおすすめしません。
管理者権限は、すべての権限チェックを無視して操作できる非常に強力な権限です。
もしBotに不具合があったり、外部から悪用された場合、次のような被害が発生する可能性があります。
- チャンネルの大量削除
- ロール構造の破壊
- メンバーのキックやBAN
- Webhookスパム
そのため、Botには必要な権限のみ付与する「最小権限の原則」を守ることが推奨されています。
- Qサーバー運営で特に注意すべき権限はどれですか?
- A
特に注意すべき権限は次の3つです。
- チャンネルの管理(manage_channels)
- ロールの管理(manage_roles)
- 管理者(administrator)
これらの権限は、サーバー構造や権限構造に直接影響を与えるため、悪用されると大規模な荒らし被害につながる可能性があります。
そのため、信頼できるユーザーや必要なBot以外には付与しないことが重要です。
- QBotを安全に運用するためのポイントはありますか?
- A
Botを安全に運用するためには、次のポイントを意識しましょう。
- 必要最低限の権限のみ付与する
- 管理者権限はできるだけ付与しない
- ロールの階層を正しく設定する
- 信頼できるBotのみ導入する
また、公開Botを導入する場合は、どの権限を要求しているか必ず確認することも重要です。





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