「さっきまで普通に話せていたのに、急に自分の声だけ届かない」「誰かが入室したタイミングで音声が途切れた」
——このような現象は、実はDiscordでは珍しくありません。特にPC+有線接続+NURO光などの高速回線環境でも発生します。
本記事では、Discordで途中から音声が途切れる原因と具体的な対処法、さらに再発防止策までを分かりやすく解説します。
Discordで途中から音声が途切れる原因は何か?
Discordの音声通話は、一般的な通話アプリとは仕組みが少し異なります。マイクが正常でも「声が届かない」現象が起きる理由は、主に通信経路にあります。
音声サーバーとの接続再構築失敗
DiscordはP2P※以下参照ではなく、音声サーバーを経由して通信しています。誰かがボイスチャンネルに入室すると、内部的に接続の再構築が行われます。
この際、
- 音声ルーティングの再設定
- UDP通信の再接続
- NATテーブルの再生成
が発生し、一部だけ接続が失敗することがあります。
自分の画面では「音声入力中」と表示されるのに相手に届かないのは、PC内部では正常でも、外部サーバーにパケットが届いていないためです。
P2Pとは
端末同士がサーバーを介さず直接接続し、相互にデータを送受信する通信方式。代表的なアプリケーションとしては以下が挙げられます。
- BitTorrent
- Skype(初期のバージョン)
P2P以外の通信方法(クライアント・サーバー型)
利用者は中央サーバーを経由して通信し、データ管理や中継をサーバーが担う方式。代表的なアプリケーションとしては以下が挙げられます。
- LINE
- Zoom
NURO光やIPv6環境との相性
NURO光はIPv6(IPoE)接続を標準としています。この環境ではCGNAT※以下参照という仕組みを利用しており、UDP通信のポート保持時間が短い傾向があります。
DiscordはTCP※以下参照ではなくUDP※以下参照通信を使用しているため、接続再構築時にポートが正しく維持されず、音声だけが途切れるケースがあります。
CGNATとは
通信事業者側で複数利用者が1つのIPアドレスを共有する仕組み。IPv4不足対策として用いられる。
TCPとは
通信の到達確認を行い、順序保証と再送制御で確実性を重視する通信プロトコル。
UDPとは
到達確認や再送制御を行わず、遅延を抑えて高速通信を優先する通信プロトコル。
パケットロスや瞬間的な通信断
有線接続でも、回線混雑やルーター処理のタイミングによって一時的なパケットロスが発生することがあります。これがきっかけで音声送信のみが停止することもあります。
音声が途切れた際の対処法は何か?
症状が出た場合は、以下の順で対応するのがおすすめです。
一度ボイスチャンネルから退出し再入室する
最も簡単で効果が高い方法です。再入室することで音声セッションが再生成され、接続が復旧する場合がほとんどです。
Discordアプリを完全終了して再起動する
バックグラウンドで不完全な接続が残っている場合、タスクキル後の再起動で改善します。
ルーター(ONU)を再起動する
電源を抜き、2〜3分待ってから再接続します。NATテーブルがリセットされ、通信が安定することがあります。
サーバーの音声地域を固定する
サーバー管理者がいる場合、音声地域を「Japan」に固定してもらうと安定するケースがあります。
(この設定は、ボイスチャンネル単位で設定ができます。)
音声が途切れにくくするための改善策は何か?
再発を防ぐためには、通信環境の安定化が重要です。
ルーターの定期再起動
月1回程度の再起動でNATテーブルを整理すると安定しやすくなります。
MTU値の見直し(上級者向け)
NURO環境ではMTU1500ですが、不安定な場合は1454〜1460に下げることで改善する例があります。
セキュリティソフトの通信許可確認
ファイアウォールがUDP通信を部分的に制限している可能性があります。Discordを完全許可に設定しましょう。
有線接続の徹底
無線よりも有線の方が安定します。可能であれば優先LAN接続を推奨します。
まとめ
Discordで途中から音声が途切れる原因は、マイクの故障ではなく「通信経路の再構築失敗」であることがほとんどです。
特にNURO光などIPv6環境では、UDP通信の特性上、入退室タイミングで接続が不安定になることがあります。
困ったときは、
- 再入室
- アプリ再起動
- QoSオフ
- ルーター再起動
この順で試すと高確率で解決します。
ハード故障を疑う前に、まずは通信設定を見直してみましょう。
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よくある質問(FAQ)
- Qマイクは反応しているのに相手に声が届かないのはなぜですか?
- A
自分の画面で「音声入力中」と表示される場合、マイク自体は正常に動作しています。しかし、Discordは音声サーバー経由でUDP通信を行っているため、通信経路の一部が切断されると「入力は検知しているが送信できていない」状態になります。
特に誰かがボイスチャンネルに入退室したタイミングで発生しやすく、接続再構築が正常に完了しなかった可能性が高いです。
- Q再入室すると直るのはなぜですか?
- A
ボイスチャンネルから一度退出すると、音声セッションが完全に破棄されます。その後再入室すると、新しい接続が確立されるため、通信経路がリセットされます。
つまり「再入室=接続の再生成」なので、多くの場合これだけで改善します。
- QNURO光だとDiscordが不安定になりやすいのは本当ですか?
- A
NURO光はIPv6(IPoE)およびCGNAT環境を採用しています。この構成ではUDP通信のポート保持時間が短い傾向があり、Discordのようなリアルタイム音声通信との相性問題が起きることがあります。
必ず発生するわけではありませんが、入退室時に不安定になる報告は一定数あります。
- QWi-Fiより有線の方が良いですか?
- A
はい、有線接続の方が安定します。Wi-Fiは電波干渉や瞬間的なパケットロスが発生しやすく、音声だけ途切れる原因になります。
可能であればLANケーブル接続を推奨します。
- Qセキュリティソフトが原因になることはありますか?
- A
あります。ファイアウォール機能がUDP通信を部分的に制限すると、音声だけが届かなくなることがあります。
Discordを「完全許可」に設定することで改善する場合があります。
- Q頻繁に起きる場合は回線を変えた方がいいですか?
- A
まずは以下を試してください。
- ルーター再起動
- サーバー音声地域の固定
- セキュリティ設定確認
それでも改善しない場合は、IPv4接続オプションの検討やルーター設定の見直しが有効です。回線変更は最終手段と考えてよいでしょう。
- Qハード(マイク・PC)の故障の可能性はありますか?
- A
マイク入力インジケーターが反応している場合、ハード故障の可能性は低いです。
ただし、
- 他のアプリでも音声が届かない
- デバイス自体が認識されない
といった症状がある場合は、デバイス側の確認が必要です。





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