「NISAとISAって何が違うの?」そんな疑問を持つ方も多いでしょう。
日本では2024年から新NISAが始まり、非課税で投資できる金額が拡大しました。一方、イギリスには1999年から続く「ISA(Individual Savings Account)」という制度があり、国民の資産形成に大きな役割を果たしています。
本記事では、日本のNISAとイギリスのISAの違いを徹底比較するとともに、イギリス国民のISA利用率や年齢別の平均残高を解説します。これを読むことで、日本人がNISAを活用するヒントを得られるでしょう。
NISAとISAの共通点
- 利益や利息が非課税
- 長期的な資産形成をサポート
- 金融機関を通じて利用可能
どちらも「資産を効率的に増やすための非課税制度」である点は同じです。
日本のNISAの特徴
- 開始年:2014年(新NISAは2024年)
- 年間投資枠:最大360万円(つみたて枠120万円+成長枠240万円)
- 非課税保有限度額:1,800万円(うち成長枠は1,200万円まで)
- 非課税期間:無期限
- 投資対象:株式、投資信託、ETF、REIT(つみたて枠は金融庁認定の投信のみ)
- 現金預金:対象外
👉 NISAは「投資に特化した非課税制度」と言えます。
イギリスのISAの特徴
- 開始年:1999年
- 年間投資枠:£20,000(約380万円)
- 非課税期間:無期限
- 口座の種類:
- Cash ISA(預金)
- Stocks & Shares ISA(株式・投資信託)
- Lifetime ISA(住宅・老後資金向け、政府補助あり)
- Junior ISA(未成年用)
- Innovative Finance ISA(P2Pレンディング)
- 現金預金:Cash ISAで非課税対象
👉 ISAは「貯蓄も投資も幅広くカバー」する制度です。
日本のNISAとイギリスのISAの違いを比較
項目 | 日本のNISA | イギリスのISA |
---|---|---|
年間投資枠 | 最大360万円 | £20,000(約380万円) |
非課税期間 | 無期限 | 無期限 |
現金預金 | 対象外 | Cash ISAとして対象 |
投資対象 | 株・投信・ETF・REIT | 株・投信・預金・住宅資金・P2Pなど |
種類 | つみたて枠+成長枠 | Stocks & Shares / Cash / Lifetime / Junior など |
政府ボーナス | なし | Lifetime ISAで25%補助あり |
👉 日本は投資特化、イギリスは貯蓄+投資の総合制度 という点が大きな違いです。
イギリス国民のISA利用率
- Cash ISA:成人の約29〜40%が利用
- Stocks & Shares ISA:成人の約15%が利用
- 全体:2022/23年度には約2,220万口座が利用
👉 ISAは国民の生活に深く根付いた制度です。
ISA利用者の平均資産残高
ISAの種類別
- Stocks & Shares ISA:平均残高 £7,355(約120万円)
- Cash ISA:平均残高 £5,296(約86万円)
年齢別
- 25歳未満:平均 £7,700(約125万円)
- 65歳以上:平均 £63,000超(約1,000万円超)
👉 長期利用することで資産が大きく積み上がっていく傾向が見られます。
日本人がNISAから学べること
- ISAの実績から分かるように「若い時から始めるほど有利」
- 日本の新NISAも恒久化され、長期投資の効果を得やすい環境に
- 投資信託や株式を活用し、複利の力を味方にすることが重要
👉 「今すぐ始めること」こそが、将来の資産形成につながります。
FAQ
- Q日本のNISAに現金枠はないのですか?
- A
はい。日本のNISAは投資専用制度であり、現金預金は対象外です。
- Qイギリスでは現金を預けるだけで非課税になりますか?
- A
Cash ISAを利用すれば、銀行預金の利息も非課税になります。
- Q日本人でもイギリスのISAを利用できますか?
- A
いいえ。ISAはイギリス居住者限定です。同様にNISAも日本居住者のみが対象です。
- Qイギリス国民はISAで資産を増やしていますか?
- A
はい。特に長期利用者は資産を積み上げており、65歳以上では平均1,000万円超の残高を持つケースもあります。