2025年7月に行われた参議院選挙。今回は、今まで政治を動かしていた「与党」が負けてしまうという、大きな変化がありました。
ニュースでは「自民党と公明党が参議院で過半数を失った」と言われています。でも、そもそも過半数って何? 与党が負けると、何が起こるの? わかりにくい政治の話を、やさしく解説していきます。
そもそも「与党が過半数割れ」ってどういうこと?
「与党」とは、今の日本の政治を動かしているグループのこと。今回の場合は、自民党と公明党がそれにあたります。
「過半数割れ」とは、簡単に言うと、「グループの人数が全体の半分より少なくなった」という意味です。参議院では、法律を決めるときに「賛成する人が半分以上」いないと成立しません。だから与党だけで物事を決められなくなってしまった、ということなんです。
どうして問題なの?
これまでは、与党だけで話し合って決めたことを、そのまま通すことができました。でも、過半数を失ってしまったことで、野党(反対する側)との話し合いが必要になってきます。
そのため、法律を作るのに時間がかかったり、そもそも通らなかったりするかもしれません。つまり、政治がスムーズに動かなくなってしまうんです。
今の首相はどうなるの?
現在の首相は石破茂さんです。選挙のあと、「私はまだ辞めません。これからも頑張ります」と話しています。
でも、党の中には「このままではダメだ」「首相を代えるべきだ」という声も出ています。野党も「国民が今の政治にNOを突きつけた」として、首相にプレッシャーをかけています。
今後、石破首相が辞めるのか、それとも続けるのか、大きな注目ポイントになりそうです。
私たちの生活にどう関係あるの?
選挙の話って遠い世界のことのように感じますが、実は私たちの生活にもつながっています。
たとえば、
- 物価が上がったときに補助金が出るかどうか
- 子育て支援や年金制度がどうなるか
- 税金が上がるのか下がるのか
こうしたことを決めるには、国会で法律を通す必要があります。でも今のように「話がまとまらない状態」が続くと、必要な制度や支援が遅れてしまうことがあります。
海外との関係にも影響が?
実は、今回の参議院選挙の影響は、日本の中だけにとどまりません。
たとえば、今日本はアメリカと関税(輸入品にかかる税金)のことで大事な話し合いをしています。この話し合いには期限があって、あまり時間がありません。
でも国内の政治がゴタゴタしていると、交渉もうまく進まない可能性があります。最悪の場合、日本にとって不利な条件で合意することになってしまうかもしれません。
野党や新しい政党も元気に
今回の選挙では、野党が全体的に勢いを伸ばしました。特に、立憲民主党、国民民主党、そして最近話題の「参政党」といった政党も注目を集めました。
中には保守的(伝統や国を大切にする考え方)な主張を持つ政党もあり、若い人たちからの支持も広がっています。
これからの国会では、たくさんの意見がぶつかり合うことになりそうです。これはある意味、民主主義が元気な証でもあります。
これから日本はどうなっていくの?
今後の展開には、いくつかのシナリオ(パターン)が考えられます。
① 与党が野党と協力して進めるパターン
与党が野党と話し合って、一部だけでも法律を通せるように協力する道です。ただし、いろんな意見をすり合わせる必要があるので、時間がかかることも。
② 首相が交代するパターン
石破首相が辞めて、新しい首相が選ばれる可能性もあります。そうなれば、与党内でも政策の方向性が変わるかもしれません。
③ 衆議院を解散して総選挙
今の政権が「国民にもう一度信任を問う」として、衆議院を解散し、新たな総選挙を行う可能性もあります。そうなれば、日本全体でまた大きな動きが出てきます。
最後に|政治って、じつは私たちの生活に直結している
選挙の結果って、自分にはあまり関係ないように感じるかもしれません。でも実は、「生活が楽になるか」「給料が上がるか」「子どもにどんな教育を受けさせられるか」など、すごく身近なことに影響しています。
だからこそ、こうした政治の動きを「わかりやすく」「身近に」知ることはとても大切です。
これからの政治の動きにも注目していきましょう。