いよいよ2025年11月11日、コインチェックにて注目のIEO銘柄「ファンプラ(FPL)」が上場します。
今回の上場では、11:30に注文受付が開始され、12:00に板寄せ(初値決定)が行われ、その後に連続売買へと移行するスケジュールが採用されています。
この「板寄せ方式」により、初値の決まり方や初日の値動きは、通常のIEOよりも落ち着いたものになる可能性があります。
本記事では、前回の「モンテカルロ法による価格分布」や「現実シミュレーション」で得られたデータをもとに、上場初日の板推移を時系列で再現し、初値の形成から終値に至るまでの現実的シナリオを予測します。
■前回の記事
上場初日の基本情報
- 上場日:2025年11月11日(火)
- 取引開始スケジュール:
- 11:30〜12:00 注文受付(板寄せ方式)
- 12:00 初値決定(板寄せ)
- 12:00以降 連続売買スタート
- IEO販売価格:1円
- 応募倍率:約9.06倍(販売総額10億円/応募総額約90.6億円)
これらのデータをもとに、「当選者による売り」「落選者の買戻し」「一般投資家の新規参加」という3つの流れが板上で交錯すると想定します。
11:30〜12:00:板寄せ注文受付の時間帯
この30分間が、初値のすべてを決める「静かな戦場」です。
当選者の多くは1〜3円での利確指値を並べると見られ、一方で落選者は「初値で買いたい」と成行注文または2〜3円台の指値を入れると予想されます。
需給バランスとしては、
- 売り注文:約10億円相当(当選者の一部が即売り)
- 買い注文:20〜30億円相当(落選者+新規勢)
となるため、板寄せ時点では買い優勢になる可能性が高いです。
この段階での理論初値は 約3.0〜4.0円前後 が中心帯と推定されます。
12:00:板寄せで初値確定
正午ちょうどに、すべての注文が一斉にマッチングされ、最も多くの売買が成立する価格=初値が決まります。
このタイミングでは、短期勢・SNSトレーダーの影響で成行買いが集中し、一時的に上方圧力が強まるケースもあります。
ただし、板寄せ方式では「一瞬の勢いで高値約定」することがありません。
すべての注文を集計したうえで価格を算出するため、過度な初値高騰は抑制され、3円台半ば前後で落ち着く可能性が高いです。
12:00〜13:00:初値形成直後の乱高下
初値が確定した後、最初の30分間は「利確売り」と「上昇期待買い」が入り乱れます。
当選者が即売りを仕掛ける一方で、出遅れた買い勢が押し目を拾う構図です。
- 最高値想定:4.5〜5.0円
- 最安値想定:2.8〜3.0円
この時間帯は出来高が最も増加するため、「一瞬の上抜け→すぐに戻す」といったヒゲ状の動きが見られるでしょう。
しかし、短期的な急落は限定的で、板が厚く支えられる展開になると考えられます。
13:00〜15:00:午後の落ち着きと終値形成
午後になると、短期利確が一巡し、出来高が減少していきます。
同時に、中長期でFPLを保有したい層が押し目を拾うことで、価格は安定へ向かうと予想されます。
現実モデルを踏まえると、
- 終値中央値:3.4〜3.8円
- 公募割れ確率:ほぼ0%
- ボラティリティ(変動幅):±30%前後
という穏やかな推移が最も可能性の高いシナリオです。
一時的に4円台を超えても、その後は3円台前半に収束していくと考えられます。
板寄せ方式がもたらす3つの特徴
① 初値の透明性が高い
板寄せでは、すべての注文が一度にマッチングされるため、価格が「瞬間的な成行」に左右されにくく、初値の妥当性が高くなります。
② ボラティリティが限定的
上場直後の“過熱相場”が起きづらく、安定した初値形成が期待できます。
そのため、ファンプラも10倍スタートのような派手さはなく、現実的な3倍台に収まる公算が大きいです。
③ 注文戦略が重要
板寄せ中に出す指値が初値を決めるため、投資家は「いくらで売るか・買うか」を事前に慎重に設定する必要があります。
成行注文は想定外の約定を招く恐れがあるため注意しましょう。
まとめ:ファンプラ初日の現実的な値動き(予想)
| 区分 | 予想価格帯 | 状況 |
|---|---|---|
| 初値(12:00) | 3.0〜4.0円 | 板寄せによる需給均衡点 |
| 最高値(昼頃) | 4.5〜5.0円 | SNSや成行勢による一時的上振れ |
| 終値(15:00) | 3.4〜3.8円 | 利確一巡後に安定推移 |
総合的に見て、ファンプラの初値は堅実な3倍台スタートが最も有力です。
正午スタートという特殊な形式により、派手な初値乱高下は起きにくく、上場初日は落ち着いた取引の中で、徐々に市場がFPLの本来価値を見極めていく展開となるでしょう。
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